クラウド型ロードバランサーは、LBaaSとも呼ばれ、クラウド環境においてワークロードを分散させ、ダウンタイムを最小化し、信頼性を向上させるプロセスです。
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クラウド型ロードバランサーは、複数のクラウドサーバー間でトラフィックを分散させるソフトウェアベースの負荷分散サービスです。ハードウェアのロードバランサーと同様に、クラウドのロードバランサーも膨大なワークロードを管理するように設計されており、どのサーバーもレイテンシーの増大やダウンタイムを発生させるようなリクエストによって過負荷状態になることはありません。
多くのクラウドプロバイダーは、トラフィックをルーティングするための専用のオンプレミスアプライアンスを顧客が自身で設定・維持するかわりに、必要に応じて負荷分散サービスのレンタルができるようにしています。このプロセスはしばしば「ロードバランシング・アズ・ア・サービス」(LBaaS)と呼ばれますが、LBaaSはオンプレミスサーバー間のワークロードを分散させることもできます。
負荷分散は、遅延の低減およびサーバーの可用性・信頼性を向上させるために、複数のサーバーにトラフィックを分散します。正常に実装された場合、サーバー間でワークロードが共有され、パフォーマンスの最適化とサーバーの停止を防止することができます。この目的を達成するために、さまざまな負荷分散技術を使用することができます。たとえば、ロードバランサーは、トラフィックをどこに向けるかを判断する前に、サーバー負荷または地理的距離を評価場合があります。サーバーがオフラインになった場合、ロードバランサーはフェイルオーバーと呼ばれるプロセスで、受信トラフィックを別の利用可能なサーバーにリダイレクトします。
クラウドベースの負荷分散(LBaaS)も、これと似たような方法で動作します。しかし、単一のデータセンターにあるサーバー群にトラフィックを分散させるのではなく、通常は単一のクラウドベンダーによって管理されるクラウド環境のサーバーにワークロードを分散させます。(対照的に、マルチクラウドとハイブリッドクラウドのロードバランサーは、複数のクラウドプロバイダー間でトラフィックを分散させます。)
クラウドにホストされているアプリケーションにとって、負荷分散は必要不可欠なサービスです。データセンターで稼働している個々のサーバーに負荷がかかり、障害が発生すると、エンドユーザーに大きな遅延と停止をもたらす可能性があるのと同じように、クラウドで稼働しているサーバーにも同様なことが起こる可能性があります。
ハードウェア型の負荷分散アプライアンスは、クラウド上ではトラフィックを管理する上で非効率的なだけでなく、ベンダーが管理するクラウド環境では動作が禁止されている場合が多くあります。一方、ソフトウェアベースのロードバランサーは、環境や場所を問わず動作するため、クラウドでホストされるアプリケーションやインフラストラクチャに適しています。
クラウドベースのロードバランサーには、リージョナルロードバランサーとグローバルサーバロードバランサー(GSLB)の両方が含まれます。その名が示すように、リージョナルロードバランサーは、特定の地域またはローカライズされたネットワーク内のコンピューティングサービスへの負担を軽減するように設計されています。一方、グローバルロードバランサーは、世界中の複数の場所にあるサーバー間でワークロードを分散させることで、エンドユーザーの待ち時間の大幅な短縮を実現します。
コストの削減:LBaaSは、多くの場合、ハードウェアアプライアンスよりも低いコスト、少ない時間、労力、社内リソースで維持することができます。
スケーラビリティ:LBaaSは、トラフィックの急増に対応するため、物理的な負荷分散インフラストラクチャを手動で追加設定するのではなく、迅速かつ容易に負荷分散サービスを拡張することが可能です。
グローバルな可用性:GSLBでは、ユーザーは地理的に最も近いサーバーに接続できるため、レイテンシーを最小限に抑え、サーバーがオフラインになってしまった場合でも高い可用性の保証を受けることができます。
Cloudflare Load Balancingは、オンプレミス型ロードバランサーのハードウェアに代わるクラウドベースのロードバランサーソリューションです。世界200都市以上に広がるグローバルネットワーク上で動作し、トラフィックを迅速かつ効率的にルーティングすることが可能です。Cloudflare Load Balancingの詳細についてご覧ください。