13億人超の国民、8.3億人超のインターネットユーザーを抱える中国では、お客様のオンラインプレゼンスの最適化が重要であるとCloudflareは考えています。Cloudflareは、中国の戦略的パートナーを介して、中国内外の訪問者に高速かつ安全で信頼性の高い体験を提供する、完全に統合化されたグローバルネットワークを構築しました。Cloudflareの全サービス(コンテンツ配信の最適化、Web Application Firewall、分散サービス妨害(DDoS)の軽減、SSLなど)をネットワーク全体にわたって利用できます。
中国は世界でも特異なインターネットアーキテクチャを使っています。インターネットサービスプロバイダー(ISP)ではChina Telecom(中国電信)、China Unicom(中国聯合通信)、China Mobile(中国移動通信)の3社が特に有力で、中国国内のネットワークを制しています。3社間の相互接続(ピアリング)は限られているため、過剰なトラフィックを処理しきれなくなることが多く、高いレイテンシーと多量のパケット損失が発生しています。中国全体に及ぶISPネットワーク(北京のChina Telecomと広州のChina Telecomなど)でも、ネットワーク品質には大きなばらつきがあります。このため、中国全土を通じてコンテンツ配信を最適化するには、データセンターを地理的に中国全域に分散させて設置することと、各地域で主要ISPへの接続性を確立することが重要です。Cloudflareのチャイナサービスでは、まさにそのようなサービスをお客様に提供しています。
Cloudflareのお客様は、既存のCloudflareアカウント内で数回クリックするだけで、China Networkを有効化し、中国内の訪問者には中国国内のデータセンターを、中国以外の国からの訪問者には最寄りのCloudflareデータセンターを使うように設定できます。この際、コード変更は1行も必要ありません。この結果、中国のトラフィックで生じる数秒のレイテンシーを短縮することができます。訪問者の利用環境に与える影響を具体的に説明すると、たとえば、1人のユーザーが1回のセッションで送るリクエスト件数を100件、お客様のサイトを訪れる訪問者数が1日あたり正味50,000人とした場合、Cloudflareの中国向けサービスを有効にすると、レイテンシーが200ミリ秒短縮します。
CloudflareのEnterpriseプランのすべてのお客様がチャイナネットワークを利用でき、簡単な手順で有効にできます。カスタマーサクセスチームにお問い合わせください。以下の手順を詳しく案内させていただきます:
ICPとは「Internet Content Provider」の略です。中国当局による規制では、中国本土にホストがあるすべてのWebサイト、あるいは中国のデータセンターから配信されるコンテンツ(CloudflareのChina Networkサービスがこれに該当)は、ページにコンテンツを配信する ドメインごと にICPの「BeiAn备案」(すなわち「ライセンス证」番号)を取得する必要があります。そして、その番号を ページのフッターに表示する必要があります。
Cloudflareでは中国語バージョンのサービスを提供していませんが、パートナーのBaidu(百度)では「Yunjiasu」(云加速)の名前でローカライズされたバージョンを提供しています。Yunjiasuは、Cloudflareと同じ特徴と機能(CDN、DNS、DDoS保護、WAFなど)を中国市場に特化して提供しています。詳細については、http://su.baidu.com/をご覧ください。
すでにCloudflareをご利用中で、Yunjiasuの北京語プラットフォームへの移行を希望されるお客様は、CloudflareとYunjiasuのどちらを選択すべきかに関するナレッジベース記事を参照いただき詳細をご確認ください。同じドメインをCloudflareとYunjiasuの両方で同時に有効にすることはできませんのでご注意ください。