Q2

Cloudflare Magic Transitのサポートにより、デジタルバンキングプラットフォームの大幅拡大をめざす

Q2は、モバイル、オンライン、ボイスの全チャンネルでバンキング体験を簡素化し、統合しようという急進的なアイデアから出発しました。2005年創業の同社は金融業界の強豪に成長し、米国の消費者10人に1人にデジタルバンキング体験を提供するまでになりました。米国の銀行上位100行のうち、35%がQ2のデジタルバンキング・貸付サービスを利用しています。

デジタルバンキングに関する期待に後れず対応

2021年度の収益が5億ドルに上ったQ2は、いつでもどこでもバンキングや借入ができる便利さを消費者が期待していることから、爆発的成長を見込んでいます。

「可用性をクライアントに提供できることが当社の自慢です」と、Q2のホスティングアーキテクチャ担当バイスプレジデントJordan Hager氏は言います。「新型コロナウィルス対策給付金や給与保護プログラム(PPP)の融資制度が設けられて、お客様が必要な時にお金にアクセスできるようにする当社の役割が俄然注目されるようになりました。」

Q2は俊敏性を高めるために分散型クラウド環境へ移行したため、インターネットに接続する自社アプリケーションの安全性と可用性を十分に確保する必要がありました。

「複数のクラウドプロバイダーで運用することで革新が進み、お客様は運用の安全性はもちろん、当社が自社のプライベートデータセンター経由で提供していたのと同じ高水準の可用性を期待されています。」(Hager氏)

Q2は保護と拡張の必要性だけでなく、サポートする金融機関とその利用者の増加に応じて高水準の可用性を保証する必要がありました。

「稼働率は当社だけでなくお客様にとって、ひいては当社の金融プラットフォームを信用してくださっているエンドユーザーにとって極めて重要です。当社のオンラインバンキング製品のユーザーは世界中に1900万人以上おり、その方々のお金のやり取りが当社の技術にかかっているわけですから」と、Q2の主任セキュリティアーキテクトJoshua Pena氏は述べています。

解決策:クリティカルなバンキング体験の安全確保と拡張

Cloudflare Magic TransitはQ2ネットワークの玄関口の役割を果たし、クラウドホスト型とオンプレミス型のQ2データセンターを、最大で最高度のDDoS攻撃からさえも保護します。また、Magic Transit は、Cloudflareに組み込まれたLoad Balancing、Next-Generation Firewall Services、Content CachingによってQ2のアプリケーショントラフィックを加速し、より良いカスタマーエクスペリエンスを実現します。

「Q2のプライベートクラウドの受信トラフィックは、平均35%程度が悪性です。当社はCloudflareを使うことにより、悪性トラフィックが当社のインフラに到達する前に排除しています。」(Pena氏) CloudflareはQ2のトラフィックをすべて検査し、攻撃を検出します。悪性トラフィックが検出されると、3秒以内に自動的にブロックされます。Magic Transit はネットワーク容量100Tbps超で、ほぼ即時の軽減を実現します。Cloudflareのグローバルネットワークが脅威を発信源近くで阻止し、クリーンなトラフィックだけがQ2のデータセンターやクラウドプロバイダーへルーティングされるため、帯域幅を浪費しません。

「セキュリティはどうしても革新の妨げになると思っていましたが、Q2ではCloudflareのおかげでその印象が覆りつつあります。Cloudflareの導入により、当社チームはお客様に革新をより速くお届けすることができ、当社のセキュリティポスチャも一層強化されています。エッジでのセキュリティはもはやフリクションポイントではなく、差別化要因になっています。」(Pena氏)

その場でネットワークサービスをプロビジョニング

Cloudflare Magic Transit で、Q2は革新的なバンキングアプリや貸付アプリの構築、展開、拡張を簡単に行えます。

「Magic Transitが従来のソリューションと違う点の1つは、コードとしてのインフラストラクチャです。誰でもネットワークにアクセスできるようにしたため、当社のコードリポジトリにアクセスできる人なら誰でも、適切なポリシーに従って変更を提案し、コードを本番環境へプッシュすることができます。」(Hager氏)

Magic Transitは、設定、制御、分析にプログラム可能なAPIを使うため、顧客の「コードとしてのインフラストラクチャ」の枠組みに統合しやすくなっています。プログラム可能なアプローチをとることにより、Q2の開発者は負荷分散やエッジファイアウォールといったネットワーク関数やセキュリティ関数のデプロイメントを自動化することができます。ネットワークエンジニアリングチームがネットワークに手作業で変更を加えるのを待つ必要はありません。

ネットワークサービスやセキュリティサービスの「コードとしてのインフラストラクチャ」モデルは、開発チームの力になるだけでなく、ベンダーロックインの回避にも役立ちます。Q2は、革新に最も適した技術パートナーを選択できるのです。

このメリットについて、Q2のシニアITシステムアーキテクトLuis Placeres氏は、「CloudflareはQ2の分散型クラウド戦略にとって極めて重要です。Cloudflareの先進的な負荷分散機能とIPアドレス持ち込み(BYOIP)によって、当社製品が1つのダウンストリームコンピューティング環境にロックインされることがなくなりました。自社のプライベートデータセンターであれ、パブリッククラウドプロバイダーであれ、最大価値をもたらす所へワークロードを分散できる柔軟性が有難いです」と述べています。

デジタルバンキングでコミュニティを強化

「Q2は強力で多様なコミュニティの構築を重視し、堅牢な金融機関の構築によってそれを推進しています。当社は、金融の多様性と自由を実現する上で、テクノロジーはすばらしい平等化要因だと考えています」と、Hager氏は言います。

Q2のサービスとしてのバンキングと貸付により、より多くの地方銀行やコミュニティ銀行、オルタナティブファイナンス、フィンテック企業が、パーソナライズされた直感的なカスタマーエクスペリエンスを提供できます。

「Cloudflareのおかげで、ソリューションをすばやく複数プラットフォームに拡張して提供することができます。当社にとってCloudflareはいわば10倍濃縮のソリューションであり、今後3年間でフットプリントを倍増しようとしている当社に必要なスケールを提供してくれます。」(Hager氏)

Cloudflareは、Q2が何百万人もの金融体験を変革するという使命を果たす上で強力なパートナーです。「Cloudflareチームの対応は終始すばらしかったです。レスポンスが速く、とても親切で、極めて技術的な質問にも専門家レベルの回答をくれました。」(Pena氏)

バンキング・貸付サービスの保護と拡張をCloudflareに任せて市場機会を拡大し続けられるQ2は、2026年までに収益16億ドルを達成する計画です。

「Cloudflareは画期的です。Cloudflareのおかげで、革新をお客様にお届けするスピードが一変しました。」(Pena氏)

Q2
主な成果
  • 拡張を想定して構築された安全なネットワークで、2021年は40億件のバンキングログインを保護

  • 悪性の受信トラフィックが大幅に減り、帯域幅を節約

  • カスタマーエクスペリエンスの向上と運用の簡素化を実現

  • 柔軟性により、クラウドプロバイダーの選択とベンダーロックインの回避が可能に

セキュリティはどうしても革新の妨げになると思っていましたが、Q2ではCloudflareのおかげでその印象が覆りつつあります。Cloudflareの導入により、当社チームはお客様に革新をより速くお届けすることができ、当社のセキュリティポスチャも一層強化されています。エッジでのセキュリティはもはやフリクションポイントではなく、差別化要因なのです。

Joshua Pena氏
主任セキュリティアーキテクト

当社にとってCloudflareはいわば10倍濃縮のソリューションであり、今後3年間でフットプリントを倍増しようとしている当社に必要なスケールを提供してくれます。

Jordan Hager氏
ホスティングアーキテクチャ担当バイスプレジデント