鴻池運輸

Cloudflare Area1の導入で海外現地法人を含むグループ全体のメールセキュリティにおけるガバナンス強化と運用負荷低減を両立

鴻池運輸は1880年(明治13年)、「鴻池組」の名称のもと大阪で労務供給業・運輸業を開始し、1945年に鴻池運輸を設立。物流の枠を超え、製造、医療、空港業務などを通じ、社会課題の解決と革新に挑戦し続けるプロフェッショナルサービス集団として事業展開しています。従業員数は約14,000名(連結24,000名、2023年3月31日現在)、国内に 186 拠点、海外に 33 拠点を構えています。2023年3月期~2025年3月期の中期経営計画の重点事項の一つを「革新への挑戦」と定め、技術の活用とDXならびに協業による挑戦を推進しています。

チャレンジ:増加する不審メールへの問い合わせ対応業務および、侵入に対する懸念の高まり

2018年から進められた社内のセキュリティ対策の見直しと並行して、海外のメール環境統合プロジェクトが進められました。そんな中、2021年後半ごろよりEmotetのキャンペーンが活発化し、月間で30件程度の社内の問い合わせが発生し、その対応に時間が取られていました。 また、巧妙化した不審メールも目の当たりにし、将来侵入されるのではないか、という恐れから、社内でもメールセキュリティに対する重要性に対する認識が高まりました。

そんな中、鴻池運輸 ICT推進本部 デジタルトランスフォーメーション推進部 部長 佐藤 雅哉氏は以下のように述べています。 「Area1を導入する前にも他社のメールセキュリティのソリューションを利用していましたが、EmotetやBEC (ビジネスメール詐欺)などのいくつかはすり抜けている状況にあり、より高度なセキュリティ対策を求めて、他社ソリューションとも比較検討の上、Area1の導入を決断しました。」

シンプルな設定ながらも高い不審メールの検出精度

Area1の他にも他社製品とも比較検討が行われましたが、Area1の導入の決め手としては、1) 導入、設定の簡単さ、2) メールを要素分解し、分析・防御する機能 (BECやクレデンシャルハーベスティングへの対策等)の充実度が挙げられます。 鴻池運輸 ICT推進本部 デジタルトランスフォーメーション推進部の戸松氏はArea1のシンプルな設定ながらに高い不審メールの検知精度について以下のように評価されています。

「他社サービスはメール判定のためのチューニング設定が複雑であり、運用開始までに時間がかかることが懸念されるのに対して、Cloudflare Area1はシンプルな設定で、比較的スムーズに導入することができました。結果、今日においては、Area1では毎月8万件程度のメールがインラインモードでブロックされており、Area1導入前には月間で30件程度あった各種問い合わせも、導入後にはほぼなくなり、精度良く不審メールが検出・隔離されていることが確認されています。」

海外現地法人への管理移譲による運用工数削減

Area1導入の流れとしては、まず最初に、1) KONOIKEグループの親ドメインを用いたシングルテナントで海外子会社も含むメール検閲の運用実績を持ち、後に2) 海外現地法人ごと(各現地法人のドメインごと)にテナントを分割し、最終的には各現地法人の現地メンバーに管理者権限を移譲することで、グローバルで統一的なメールセキュリティレベルを確立しながら、運用工数の分散化が実現されました。 戸松氏はArea1による海外展開の実現によるセキュリティ強化ならびに運用工数削減について以下の様に述べられています。

「導入先の海外拠点では、日本語、英語の他、各種現地語がメールでも用いられておりますが、今のところ特段の問題が発生することもなく不審メールが検出・隔離され、安定した運用が行われています。また、Area1の分析、集計機能により、脅威の可視化 (月間脅威数の集計等)、および傾向把握に要する分析時間が削減されました。」

Premium Successによるサポート

Cloudflareのサポート体制について、佐藤氏および戸松氏は、以下の様に述べています。

「導入当初はArea1がCloudflareに統合されてまだ間もなかった時期でもあるため、オンボーディングにあたって多少の不安があったものの運用が確立するまで手厚い支援を受けられており、ユーザーに対して実直に関わっていただける会社だという印象を持っている。」(鴻池運輸 佐藤氏)

「製品の動作不良と思われる議論に関しては、適宜サポートデスクへも問い合わせをかけているが、そういった議論においても、カスタマーサクセスのご担当者から、より踏み込んだ回答をいただく事ができ、期待した結果に繋がっていると実感。」(鴻池運輸 戸松氏)

Premium Successをあわせて利用することで、製品の仕様に関する情報共有の他、機能改善要望の議論、今後の製品ロードマップの紹介等、十分な情報を得られるとして、評価されています。

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関連導入事例
主な成果
  • 月間で約80,000件の不審メールをブロック
  • Area1導入前には30件程度挙げられていたユーザーからの不審メールのレポートを含む問い合わせが導入後はほぼゼロに
  • 海外現地法人を含むグループ全体のメールセキュリティガバナンス強化と同時に運用工数削減を実現

導入先の海外拠点では、日本語、英語の他、各種現地語がメールでも用いられておりますが、今のところ特段の問題が発生することもなくメールが検疫され、安定した運用が行われています。また、Area1の分析、集計機能により、脅威の可視化 (月間脅威数の集計等)、および傾向把握に要する分析時間が削減されました。

戸松 聡氏
鴻池運輸 ICT推進本部 デジタルトランスフォーメーション推進部

導入当初はArea1がCloudflareに統合されてまだ間もなかった時期でもあるため、オンボーディングにあたって多少の不安があったものの運用が確立するまで手厚い支援を受けられており、ユーザーに対して実直に関わっていただける会社だという印象を持っている。

部長 佐藤 雅哉氏
鴻池運輸 ICT推進本部 デジタルトランスフォーメーション推進部