CloudflareとMicrosoftが提携し、あらゆる場所で実行できるAIモデルを実現

未来のAI線路を構築し、推論タスクがデバイス、ネットワーク、クラウド間をシームレスに移動できるようにします

誰もが接続しやすいコネクティビティクラウドのリーディングカンパニーであるCloudflare, Inc.(クラウドフレア)は、本日、企業が自社のニーズに最適な場所でAIを実行しやすくすることを目指し、Microsoftとの連携を発表しました。この連携により、推論のタスク分散がますます進むにつれ、企業がデバイス、ネットワークエッジ、クラウド環境へと広がる連続コンピューティングへAIモデルをシームレスにデプロイできるようになります。その結果、一元化と分散化の両コンピューティングモデルのメリットを最大化できます。これらの3つの階層にONNX Runtimeを活用することで、CloudflareとMicrosoftの提供するこの3層のアーキテクチャを通じ、大規模なクラウドからデバイス自体へつながる広範囲に分散されたネットワークエッジまで、AIモデルがその用途に最も適した場所で実行されるようになります。その結果、帯域幅、遅延、接続性、処理、バッテリー/エネルギー、データ主権、指定されたアプリケーションやサービスのローカライズ作業の需要などへの対処が飛躍的に改善されます。

AIモデルのトレーニングでは、大規模なコンピューティングリソースとストレージリソースがそれぞれ距離的に近い場所にあることが望ましく、モデルのトレーニングに必要な集中型の計算処理には一元化されたクラウドプラットフォームが最適な環境といえます。トレーニングは引き続き一元化して行う一方で、推論タスクは特にデバイス自体やエッジネットワークなど、分散されたロケーションに移行する傾向が強まっています。たとえば、一部の推論タスク(歩行者を見て自律走行車がブレーキを作動させるなど)は、可能な限り遅延を減らすために物理デバイス上で実行するケースなどです。しかしながら、それに伴い、コンピューティング、ストレージ、バッテリーの電力といったデバイス上の限界を乗り越えるために、より多くのタスクをエッジネットワーク上で実行する必要性が増えます。エッジネットワーク(エンドユーザーとデバイスに距離的に近い場所)は、コンピューティングリソース、スピード、データプライバシーの観点から最適なバランスを提供します。一部のアプリケーションではエンドユーザーに最高のユーザーエクスペリエンスを提供するため、デバイス、エッジネットワーク、クラウド環境と連携し、連続コンピューティングのこの3つの層を移動することが必要になる場合もあります。

Cloudflareの共同創設者兼最高経営責任者(CEO)であるマシュー・プリンス(Matthew Prince)は、「AIのトラフィックとタスクが移動するための、いわば、トラフィックの線路を敷き、あらゆる組織が求める過不足のないニーズと需要に合ったAI推論を作り上げるために、CloudflareとMicrosoftは連携します。ユーザーの目指すものがスピードか、精度か、またはエネルギーや接続の帯域幅にまつわる課題を抱えているのか、あるいは、地域の要件に準拠しようとしているのかにかかわらず、CloudflareとMicrosoftはAIタスクを実行するのに最適な場所を見つけ出すお手伝いをしていきます」と述べています。

Microsoft社のData, AI, & Emerging Technologies担当ゼネラルマネージャーのRashmi Misra氏は、「企業が自分たちのニーズを満たすために固有の方法で生成系AIの力を利用する最高の手段を模索する現在、AIをどこででも実行できる能力は特に重要です。Cloudflareのグローバルネットワークと、Azureクラウドを通じてMicrosoftの世界で最も進化したAIワークロードをトレーニングおよびデプロイしてきた経験とを結びつけることにより、企業はAI推論の分野で新しいレベルの適応性とパフォーマンスを手に入れることになるでしょう」と述べています。

さらに、CloudflareとMicrosoftでは、企業がワークロードに最も適した場所でAIを実行できるように連携します。この取り組みは次の2つの部分から構成されます。

  1. MicrosoftのONNX Runtimeは環境に関係なく、デバイス(Windows、モバイル、ブラウザ)または分散型ネットワークエッジ(Cloudflare)、あるいは、Azureの一元化されたクラウドプラットフォームのどれでも、同じモデルをデプロイできる標準化されたソリューションを作成します。
  2. Cloudflareは接続性、遅延、コンプライアンス、あるいはその他の要件に従って異なる環境にトラフィックをルーティングするインフラストラクチャを提供できます。

企業は自身が直面するパフォーマンス、コスト、および法律関連の要件に応じて、一続きのデバイス、エッジネットワーク、クラウド上で推論タスクを動かすことのできる能力を求めています。Microsoftの提供するAIの機能と大規模なクラウドインフラストラクチャをCloudflareの超分散型エッジねーとと組み合わせることにより、企業がAIライフサイクル全体で、革新と効率性を突き詰められるように支援します。その結果、ビジネスは以下のことを実現できます。

  • AIタスクに最適な場所を見つける:企業は求める成果を達成するために、AI推論タスクを実行するのに最適な場所を自ら選び、一元型および分散型の両方のコンピューティングモデルのメリットを最大限活用できます。たとえば、セキュリティカメラシステムで物体検出を実行するのであれば、エッジネットワークの使用が最適です。このアプローチはデバイスそのものの制約を減らし、処理のためにデータを中央サーバーに送信することで生じる遅延を排除できます。
  • 変化するニーズに対応する:3つの全ローケーションでモデルを実行し、利用可能性、ユースケース、遅延などの要件によって、調整や後退を実施します。
  • わずか数クリックでCloudflare上にデプロイ:Microsoft Azure Machine Learningを通じて、簡単にデプロイ可能なモデルやMLのツール作成機能をWorkers AI上でご利用いただけます。

詳細については、以下のリソースをご確認ください。

Cloudflare(クラウドフレア)について

Cloudflare, Inc.(NYSE:NET / https://www.cloudflare.com/ja-jp/ )は、世界中のあらゆる組織や個人、アプリケーション、ネットワークを高速かつ安全にするとともに複雑性やコストの削減を実現する、誰もが接続しやすいコネクティビティクラウドのリーディングカンパニーです。Cloudflareのコネクティビティクラウドは、最もフル機能かつ統一されたクラウドネイティブ製品と開発者ツールプラットフォームを提供し、業務、開発、ビジネスの加速に欠かせないコントロールをあらゆる組織にもたらします。

世界最大級で相互接続数も最多級のネットワークを誇るCloudflareは、お客様のために日々何十億件ものオンライン脅威をブロックしています。大手企業、起業家、小企業、非営利団体、人権団体、政府機関まで、世界中で数百万に上る組織から信頼をお寄せいただいています。
Cloudflareのコネクティビティクラウドの詳細についてはcloudflare.com/connectivity-cloud、インターネットの最新トレンドとインサイトについては、https://radar.cloudflare.comをご覧ください。

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