バッファリングはストリーミングの仕組みを支える核心部分ですが、低速なバッファリングは視聴者のイラつきの原因になります。バッファリングが低速になる原因には多くの可能性がありますが、幸いなことに、その速度を改善する方法も数多くあります。
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バッファリングとは、動画コンテンツをストリーミング再生する際に、あらかじめデータセグメントをロードしておくことです。ストリーミング(サーバーからクライアントへの音声または動画ファイルの連続送信)は、オンラインで動画を視聴を可能できるようにするプロセスです。バッファリングを使用すると、動画全体がロードされる前に動画の再生を開始できるため、ストリーミングをよりスムーズに実行することができます。バッファリングプロセスのおかげで接続が一時的に中断された場合でも、事前にロードされたコンテンツの部分であればストリーミングを継続することができます。
バッファリングは、ストリーミングプロセスの中核をなす要素です。しかし、多くの視聴者はこのことに気づいておらず、意識するのは遅くなった時やストリーミングが中断された時だけです。このため、視聴者はコンテンツの読み込みの遅れを表現するために、「バッファリング」という言葉を使うことがあります。
バッファリングは、食料品店の棚卸し作業に例えることができます。食料品店は在庫を管理することで、棚の補充を容易にし、お客様に迷惑をかけないようにすることができます。食料品店のお客様は通常、欲しい商品がない場合を除いて買い物をする際に在庫管理プロセスについて考えることはありません。それと同じように、動画プレーヤーは、動画セグメントを事前ロードしておくことで、視聴体験を妨げないようにしています。
すべてのストリーミング動画は、数秒の長さの小さなセグメントまたは動画フレームに分割されます。これにより、動画ファイル全体を一度にサーバーからクライアントに転送する必要がなくなり、動画の一部だけを読み込んだ状態でストリーミングを開始することができます。動画の再生が始まると、残りのセグメントが読み込まれ、準備が整った時点で再生されます。
バッファリングは様々な理由で低速で行われる場合があります。一般的に、これらの問題はユーザー側かネットワーク側のどちらかにあります。後者はインターネットサービスプロバイダ(ISP)またはストリーミングプラットフォームを意味します。
バッファリング速度の向上にはさまざまな方法があります。ただし、推奨される方法は問題の主な原因によって異なります。
ユーザーがISPやストリーミングプロバイダーの障害やサービス停止を解決することはできませんが、問題がユーザー側にないかどうかを診断するために、使用しているサービスの状況を追跡してみる価値はあります。ほとんどのISPやストリーミングプロバイダーでは、サービス更新に関するWebページやソーシャルメディアのアカウントを管理して定期的にステータスを更新しています。
ストリーミングプロバイダーは、バッファリング速度の低下を発生させないための重要な役割を果たします。例えば、ストリーミングプロバイダーは、ニーズに合わせて適切なエンコーディングフォーマットを選択することで、動画コンテンツを最適化することができます。動画のエンコーディングは、動画コンテンツの圧縮と、さまざまなプラットフォームと互換性のある形式への変換を含んでいます。圧縮処理によってファイルサイズが小さくなり、スムーズな再生が可能になります。
ストリーミングプロバイダーは、動画コンテンツ配信ネットワーク(CDN)ソリューション(Cloudflare Stream など)を利用する必要もあります。CDNは、コンテンツをコピーして保存(キャッシュ)してエンドユーザーに配信するサーバーグループです。動画CDNは、動画コンテンツをサポートするために設計されています。動画CDNを使用することで、レイテンシーが低減され、バッファリングプロセスが高速化されるため視聴者は中断することなくコンテンツをストリーミングできます。