PTRレコードは、逆DNSルックアップに使用されます。
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Domain Name System(DNS)は、ドメイン名とIPアドレスを関連付けます。DNSのポインタレコード(略してPTR)は、IPアドレスに関連付けられたドメイン名を提供します。DNSのPTRレコードは、ドメイン名に関連付けられたIPアドレスを提供する「A」レコードとは正反対のものです。
DNSのPTRレコードは、DNS逆引きで使用されます。ユーザーがブラウザでドメイン名にアクセスしようとすると、DNSルックアップが行われ、ドメイン名をIPアドレスに一致させます。DNS逆引きは、この逆のプロセスであり、IPアドレスからドメイン名の検索をクエリします。
IPv4の場合:
DNSのAレコードは与えられたドメイン名の下に格納されますが、DNSのPTRレコードはIPアドレスの下に格納されます — 反転して、「.in-addr.arpa」が追加されます。たとえば、IPアドレス192.0.2.255のPTRレコードは、「255.2.0.192.in-addr.arpa」の下に格納されます。
DNSのトップレベルドメイン「.arpa」内に格納されるため、「in-addr.arpa」を追加する必要があります。.arpaは主にネットワークインフラストラクチャの管理に使用されるドメインで、インターネット用に定義された最初のトップレベルドメイン名でした。(「arpa」という名前については、インターネットの初期にさかのぼります。この名前は、インターネットの重要な前身であるARPANETを作成したAdvanced Research Projects Agency(国防高等研究計画局 - ARPA)から取ったのもです。)
in-addr.arpaは、IPv4のDNS逆引き用の.arpa内の名前空間です。
IPv6の場合:
IPv6アドレスはIPv4アドレスとは異なる構成になっており、IPv6 PTRレコードは.arpa内の異なる名前空間に存在します。IPv6 PTRレコードは、IPv6アドレスの下に格納され、反転した4ビットセクション(IPv4のような8ビットセクションではなく)に変換され、さらに「.ip6.arpa」が付加されます。
PTRレコードは、DNSの逆引きで使用されます。逆引きDNSの一般的な用途は次のとおりです。
スパム対策:一部のメールのスパム対策フィルターは、メールアドレスのドメイン名をチェックし、関連付けられているIPアドレスが正規のメールサーバーで使用されているものであるかを確認するためにDNSの逆引きを使用しています。
メール配信に関する問題のトラブルシューティング:スパム対策フィルターはこれらの確認を行うため、メール配信に問題がある場合、PTRレコードが正しく設定されていない、見つからないなどが原因である場合があります。ドメインにPTRレコードがない場合、またはPTRレコードに間違ったドメインが含まれている場合、メールサービスはそのドメインからのすべてのメールをブロックすることがあります。
ログ:システムログは通常IPアドレスのみを記録します。DNSの逆引きでドメイン名に変換することで、より人間が読みやすいログを記録することができます。