MXレコードは、メールをメール交換サーバーに送信します。
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DNSの「メール交換」(MX)レコードは、メールをメールサーバーに送信するためのものです。MXレコードは、メールメッセージが、簡易メール転送プロトコル(SMTP、すべてのメールのための標準プロトコル)に従ってルーティングするべきであることを示します。
MXレコードの例:
example.com | レコードのタイプ: | priority: | 値: | TTL |
---|---|---|---|---|
@ | MX | 10 | mailhost1.example.com | 45000 |
@ | MX | 20 | mailhost2.example.com | 45000 |
これらのMXレコードのドメインの前にある「priority」の数字は優先順位を示しており、「priority」の値が小さいほど優先されます。10は20よりも小さいため、サーバは常に、最初にmailhost1に対して試行します。メッセージの送信に失敗した場合、サーバはデフォルトでmailhost2に対して試行します。
メールサービスでは、このMXレコードを以下のように設定することで、両方のサーバーが同じ優先度で、同じ量のメールを受信するようにすることもできます。
example.com | レコードのタイプ: | priority: | 値: | TTL |
---|---|---|---|---|
@ | MX | 10 | mailhost1.example.com | 45000 |
@ | MX | 10 | mailhost2.example.com | 45000 |
この構成では、メールプロバイダーは2つのサーバー間で均等に負荷分散することができます。
メッセージ転送エージェント(MTA)ソフトウェアは、MXレコードの問い合わせ機能を担います。ユーザが電子メールを送信すると、MTAはDNSにクエリーを送信して、電子メール受信元のメールサーバを特定します。MTAは、優先順位の高いドメイン(上記の最初の例では、mailhost1)から順に、これらのメールサーバとSMTP接続を確立します。
バックアップMXレコードとは、「priority」の値が大きい(優先度が低い)メールサーバー用のMXレコードのことで、通常の状況下ではメールはより優先度の高いサーバーに送られるようになっています。上記の最初の例では、mailhost1が稼働している限り、メールトラフィックはmailhost1で処理されるため、mailhost2が「バックアップ」サーバーとなります。
CNAMEレコードは、ドメインの実際の名前ではなく、そのドメインのエイリアスを参照するために使用されます。CNAMEレコードは通常、そのドメインのAレコード(IPv4の場合)またはAAAAレコード(IPv6の場合)を指します。しかし、MXレコードは直接サーバーのAレコードまたはAAAAレコードを指す必要があります。CNAMEを指すことは、MXレコードの機能を定義するRFC文書で禁止されています。
CloudflareでMXレコードを設定する方法については、メールレコードを設定するを参照してください。