ハイブリッドクラウドとは? | ハイブリッドクラウドの定義

ほとんどのハイブリッドクラウドでは、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせています。

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ハイブリッドクラウド

学習目的

この記事を読み終えると、以下のことができます。

  • 「ハイブリッドクラウド」の意味を知る
  • ハイブリッドクラウドで組み合わせ可能な異なるタイプのクラウド環境を理解する
  • マルチクラウドとハイブリッドクラウドの違いについて説明する
  • ハイブリッドクラウドの長所と短所を知る

「ハイブリッドクラウド」はどのような意味ですか?

ハイブリッドクラウドとは、複数タイプのクラウド環境を組み合わせたものです。ハイブリッドクラウドのデプロイは、パブリック*とプライベートのクラウド**を組み合わせたもので、オンプレミスのレガシーインフラストラクチャを含む場合もあります。完全にハイブリッドなクラウドと呼ぶには、このような異なる環境が厳密に相互接続され、本質的に1つの統合されたインフラストラクチャとして機能している必要があります。ほとんどすべてのハイブリッドクラウドには、パブリッククラウドが少なくとも1つ含まれています。

Hybrid Cloud Deployment

ハイブリッドクラウドはある意味、ハイブリッド自動車のようなものです。ハイブリッド自動車は、ガソリンを燃焼させるエンジンと電力という、2つのまったく異なるテクノロジーを組み合わせて使用しています。それぞれのテクノロジーはまったく異なる形で機能しており、それぞれにメリットと欠点があります。しかし、この2つが有効に組み合わさったことで、ほとんどのガソリンオンリーのクルマよりも効率が良く、ほとんどの電気オンリーのクルマよりパワフルなクルマになっています。同じように、ハイブリッドクラウドも、複数のタイプのクラウド環境のメリットを組み合わせて、より優れた効率性と機能性を生み出しているのです。

ハイブリッドクラウドには多数の使用法があります。 組織のサービスの一部でプライベートクラウドを使用し、別のサービスではパブリッククラウドを使用したり、あるいはパブリッククラウドをプライベートクラウドのバックアップとして使用することもあります。大部分の業務はプライベートクラウド内で処理し、一時的に需要が高まる間はパブリッククラウドも利用するという方法もあります。

(クラウドテクノロジーの仕組みの詳細は、クラウドとは?を参照してください)

ハイブリッドクラウドにはどのような種類の環境がありますか?

次のうち任意の2つの環境を組み合わせたものを「ハイブリッドクラウド」とみなすことができます。

  • *パブリッククラウド:パブリッククラウドどは、1つまたは複数のデータセンターにサーバーを持つ外部ベンダーが実行するクラウドサービスです。パブリッククラウドは複数の組織で共有します。個々のサーバーは仮想マシンを使用して複数の企業間で共有することができ、この状態を「マルチテナンシー」と呼びますが、これは複数(マルチ)の企業が同一の物理サーバー内にあるサーバースペースを賃貸しているため、このように呼んでいます。
  • **オンプレミス型プライベートクラウド:プライベートクラウドとは、完全に1社専用のデータセンターです。プライベートクラウド内のサーバーは他者のソフトウェアやファイル、データ用に共有されることはありません。オンプレミス型のプライベートクラウドはその組織自身によって管理とセキュリティ維持が行われており、外部ベンダーは関与していません。
  • ホストされたプライベートクラウド::サーバーは完全に1つの組織専用という点で、オンプレミス型のプライベートクラウドと似ています。ただし、ホストされたプライベートクラウド内のクラウドサーバーは、その組織の事業所内には置かれていません。サードパーティプロバイダーがクラウドサーバーをホストして1つまたは複数のデータセンター内で管理しており、組織からは社内ネットワークではなくインターネットを経由してクラウドにアクセスします。ただし、パブリッククラウドとは異なり、マルチテナンシーの状態は生じていません。このクラウドサーバーは他の組織とは共有されていません。
  • オンプレミス(レガシー):オンプレミス、またはレガシー型のデプロイでは、クラウドテクノロジーを一切使用していません。その代わりにこのモデルを利用している組織では、ソフトウェアライセンスを購入してインストールし、ハードウェアは社内で管理し、従業員の個別のコンピューターにソフトウェアをローカルにインストールするという旧来の方法をとっています。つまり(たとえば)従業員はGoogle Docsを使うのではなく、Microsoft Wordその他各自のコンピューターにインストールして実行している別のプログラムを使用します。

ハイブリッドクラウドとマルチクラウドの違いは何ですか?

Multicloud vs Hybrid Cloud

マルチクラウドのデプロイでは複数のパブリッククラウドを組み合わせます。一方、ハイブリッドクラウドのデプロイではパブリッククラウドと別のタイプの環境を組み合わせます。ハイブリッドクラウドはりんごとオレンジの組み合わせ、マルチクラウドは多くの品種のりんごの組み合わせるのに似ています。

マルチクラウドは、複数のパブリッククラウドの使用に加えて複数タイプのクラウド環境が混合することで、ハイブリッドクラウドにもなり得ます。これは長方形は正方形である場合もあるが、すべての長方形が正方形というわけではないというのと同じです。逆に言えば、ハイブリッドクラウドのデプロイで複数のパブリッククラウドを使用すれば、それはマルチクラウドになります。

ハイブリッドクラウド内にある異なる環境間ではどのように通信しますか?

ハイブリッドクラウドを良好に機能させるには、個々のクラウド間の接続が鍵になります。パブリッククラウド、プライベートクラウドおよびオンプレミスインフラストラクチャは、次のようなさまざまな方法で相互接続することができます。

  • API(アプリケーションプログラミングインタフース)
  • VPN(仮想プライベートネットワーク)
  • WAN(ワイドエリアネットワーク)

クラウド同士の間に有効な接続がなければ、組織はハイブリッドクラウドを運用しているとは言えません。これは独立した複数のクラウド環境を並列で運用しているにすぎず、ハイブリッドクラウドのデプロイのメリットを得ることにはなりません。

ハイブリッド型のクラウドアーキテクチャを使用するメリットは何ですか?

  • 柔軟性:ハイブリッド型クラウドでは、異なるスタイルのクラウドのデプロイへの切り替えが容易になります。たとえば、ある企業が完全なパブリッククラウドのデプロイへの移行を決定したとき、既に一部の業務プロセスやストレージをパブリッククラウドで実行していれば、より簡素な移行が可能です。
  • テクノロジーの多様l性:パブリッククラウドでは、たとえばビッグデータ処理など、プライベートクラウドでは現実的ではないテクノロジーも取り入れることが可能です。
  • バックアップによるダウンタイム回避:1つのクラウドにクラッシュや故障が発生した場合、別のクラウドに頼ることでサービスの中断を回避することができます。この種の冗長性がマルチクラウドデプロイの利点です。
  • 需要の急増への対応:大部分のプロセスをプライベートクラウドで実行し、たとえばブラックフライデーのように通常よりはるかに多人数のユーザーがeコマースサイトを利用するような場合、突然の負荷急増で追加的な処理能力が必要になった時には、パブリッククラウドを使用することができます。クラウドが1つのクラウドからより大きなクラウドに「バースト」(爆発的に増加)するため、この戦略はクラウドバーストとして知られています。
  • コスト節約の可能性:社内にプライベートクラウドなどのデータセンターを維持するには多額の費用とリソースを要します。一部のオペレーションをパブリッククラウドに移行させることで、オンプレミスのインフラストラクチャの維持負担をできるかぎり抑え、コストを削減することができます。
  • 機密データをオンプレミスで保存:クレジットカード番号や健康に関する情報、財務情報などの機密データを取り扱っている組織もあります。このようなデータをオンプレミスで保持することで、会社は機密情報を保護する安全対策をよりしっかりと施すことができます。ハイブリッド型のクラウドデプロイでは、組織は機密データを安全なプライベートクラウドで保持することができ、パブリッククラウドはその他のアプリケーションの実行に使用することができます。

ハイブリッド型のクラウドアーキテクチャを使用する場合の欠点は何ですか?

  • 攻撃面が広くなる:ネットワークインフラストラクチャの複雑性が増すごとに、悪用される脆弱性が攻撃者に見つかる危険性が増します。シングルクラウド、つまりプライベートクラウドには、強力なセキュリティ保護機能を搭載することが可能です。しかし、異なる複数のベンダーで複数のクラウドを利用している場合、すべてのクラウドに同様の品質のセキュリティが備わっているとは限りません。
  • 統合の複雑さが増す:種類の異なるクラウド間の接続とオーケストレーションが不可欠です。したがって、単体のパブリッククラウドまたは単体のプライベートクラウドを導入するのに比べて、VPNのような接続テクノロジーを設定、維持する必要もあるハイブリッドクラウドのセットアップには、より多くの手順を要します。
  • セキュリティ対策が複雑:オンプレミス型のプライベートクラウドは会社のファイアウォールの後ろで実行されるのに対し、ホストされたプライベートクラウドやパブリッククラウドはそうではありません。会社では、データを安全に保持するために、オンプレミスのクラウド用とパブリッククラウド用の複数のセキュリティ製品を使用する必要があると考えられます。加えて、複数クラウド間のユーザーのIDの検証(アクセス管理)も難しくなる場合もあります。

Cloudflareはハイブリッド型のクラウドデプロイとどのように統合しますか?

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Cloudflareのグローバルネットワークは、エンドユーザーとCloudflareカスタマーのインフラストラクチャの間に配置され、ユーザーと会社の両方を保護し、ユーザー間のトラフィックを加速します。Cloudflareは、ハイブリッドクラウドとマルチクラウドを含むどのようなタイプのネットワークインフラストラクチャにも導入が可能です。