AWSのデータ通信料とは何ですか?

AWS(Amazon Web Services)のクラウドストレージをご利用のお客様は、特定の種類のデータ通信を有料で行っています。AWS帯域幅料金やAWSエグレス料金とも呼ばれる、AWSデータ通信料について説明します。

学習目的

この記事を読み終えると、以下のことができるようになります。

  • AWSのデータ通信料を説明する
  • AWSから、またはAWS内でデータが送信される目的を説明する
  • 特定のAWSデータ通信料の計算方法について説明する
  • データ通信料金の削減方法を知る

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AWSのデータ通信料とは何ですか?

Amazon Web Services(AWS)などのクラウドストレージプロバイダーは、特定の種類のデータ通信に対して顧客に課金しています。これらの費用は、帯域幅料またはデータエグレス料金としても知られており、毎月請求されます。

データをAWSにアップロードするためには顧客はほとんど何も支払いません。しかし、データをクラウド外にエクスポートする場合や、リージョン(アベイラビリティゾーン)間や他のAmazonサービスへデータを送信する場合は、顧客に料金が発生します。データ通信への課金は、転送が必要なデータ量や移動前後のリージョンなど、いくつかの要因によって変わってきます。

AWSのデータ通信は、どのような場合にお客様に課金されますか?

開発者や企業は、ファイル、アプリケーション、画像、動画、データベースなど、あらゆる種類のデータをクラウドに送信します。

クラウドがデータを「収集する」ことをデータイングレスと呼びますが、これは通常無料です。しかし、データは、ストレージ以外の場所で使われてこそ、その価値を発揮します。例えば、集水だけのダムよりも、住宅やかんがい、電力用に放水するダムの方が、地域住民にとって価値があります。

データエグレスは、データがクラウドプロバイダの「境界」を出て、プロバイダーのネットワーク容量、または帯域幅を使用するときに発生します。AWSは、帯域幅のコストの一部をデータエグレス料金という形で顧客に転嫁しています。このため、AWSのデータ通信料は、帯域幅料と呼ばれることもあります。

多くの企業がクラウドを必要としているのは、データの保存だけでなく、その処理と共有のためでもあります。以下のような目的でデータを転送することがあります。

  • ログや顧客データを分析し、新たなインサイトを導き出す
  • アプリケーション資産(Webサイトに保存された画像や動画など)を用いて顧客にサービスを提供する
  • 重要なドキュメントについて遠隔的な連携を可能にする
  • ビジネスデータをさまざまなアプリケーションに接続する
  • クラウドベースのアプリケーションの開発、テスト、アップデート
  • バックアップや災害復旧のためのデータのアーカイブ

サービスによって、データ通信のガイドラインは異なります。例えば、Amazon Simple Storage (Amazon S3) オブジェクトストレージの顧客は、以下の一部の例外を除いて、データを送信するたびに課金されます。

  • すべてのAWSサービスとリージョン(中国とGovCloudを除く)でインターネットに送信されるデータのうち、毎月最初の100GB
  • 同一AWSリージョン内のS3バケット間で送信されるデータ
  • Amazon S3バケットから、S3バケットと同じAWSリージョン内の任意のAWSサービス(複数可)へ転送されるデータ
  • Amazon CloudFrontへのデータ転送

Amazon S3の帯域幅料は、どのように計算すればよいのでしょうか?

オンラインのAWS Pricing Calculatorは、ロケーションタイプ、リージョン(「AWSリージョン」とは、Amazonがデータセンターを配置している物理的な場所)、使用する特定のAmazonサービス、顧客レベルなどの要素に基づく帯域幅料の見積もりに役立ちます。

Amazon S3は、すべてのAWSサービスとAWSリージョン(中国とGovCloudを除く)で、毎月100GBのデータを無料でインターネットに転送することができます。それを超える顧客には、転送するデータ量に応じた追加料金が請求されます。

Amazon S3からインターネットへのデータ通信料* 1GBあたりの料金
最初の10TB/月 0.09ドル/GB
次の40TB/月 0.09ドル/GB
次の100TB/月 0.07ドル/GB
150TB/月以上 0.05ドル/GB
*米国西部・北カリフォルニアのデータに基づく例

また、米国の顧客は、S3から異なるAWSのアベイラビリティゾーンにデータを転送する場合、通常1GBあたり0.02ドルを支払います。データ通信速度の高速化を望む場合、追加料金が発生します(最小の遅延で通信するなど)。水道の例えに戻ると、低流量のシャワーヘッドの代わりに高圧のシャワーヘッドを使うために、水道事業者に追加料金を支払うようなものです。

AWS Pricing Calculatorは便利ですが、データ通信料が予測できないと感じるお客様もいるようです。実際、Amazonは、実際のコストがPricing Calculatorの見積もりと異なる可能性がある理由を十数個挙げています。その理由には、以下のようなものがあります。

  • 使用リージョン:サービスはアベイラビリティゾーンによって異なる。Amazonが支払う地代、光ファイバー代、電気代、納税額がリージョンによって異なるため。また、顧客は特定のデータ主権の要件(GDPRなど)を持っている可能性があり、それによってアプリケーションをどこにデプロイするかが決まる。
  • 料金の変更:「従量制」を使用する顧客は、1年または3年の「利用契約」を固定するお客様と異なる金額が請求される。
  • 税金:AWS Pricing Calculatorでは、税金の見積もりは行っていない。
  • 段階的な価格設定:特定のお客様にはボリューム割引の対象となる。

段階的な価格設定について、大口顧客はさらなる割引を交渉することができるかもしれません。一例として、2025年までに247ペタバイトのデータを保存すると予想されるNASAの地球科学データ・情報システムは、AWSのエグレスとストレージについて( <a href='https://www.earthdata.nasa.gov/learn/articles/cloud-data-egress/'target="_blank">)特別料金を適用しています。(ちなみに、1ペタバイトのデータは、ハイビジョンテレビ映像13年分に相当します)。

しかし、AWSのデータ通信費は、特に、ベンダーロックインを避けたい中小企業や開発者にとって、ハイブリッドクラウドマルチクラウドのアプローチでは、コスト的に厳しいものになるかもしれません。

クラウドを利用するお客様は、どのようにデータ通信費を削減できますか?

クラウドの導入が急速に進んでいるため、クラウドの予算超過はますます多くなっています。経営幹部と開発運用担当者の半数以上が、最大の課題として、「コンピューティング、ストレージ、ネットワークインフラ、クラウドベースのIaaSへの多額の支出や予期せぬ支出」を<a href='https://www.techrepublic.com/article/kubernetes-cloud-adoption-challenges/'target="_blank">挙げています。

クラウドコストの最適化は、データ通信費の削減を目指す企業を支援します。主要な方法として、以下のようなものがあります。

  • クラウドの「センターオブエクセレンス」でコスト管理を一元化する。
  • Amazonを利用する場合は、インターネットプロバイダーからの帯域幅料の削減や、データの移動距離を最小限に抑えることができる他のAWSサービスを利用する。
  • データのタイプごとに、代替のクラウドプロバイダーやクラウドストレージのタイプを検討する。

Cloudflareはストレージの顧客にエグレス料金や帯域幅料を請求しますか?

Cloudflare R2はオブジェクトストレージで、エグレス料金はゼロであるため、一般的なクラウドストレージサービスよりも手頃な価格で利用できます。R2により、開発者は大量の非構造化データを、コストのかかるエグレス帯域幅の費用をかけずに保存することができます。Amazon S3の代わりにCloudflare R2を使用した場合の節約効果を試算するには、R2 Pricing Calculatorにアクセスしてください。